ヨーロッパと日本を往き来した書物の驚くべき歴史を探求しよう!
書物は、簡単に持ち運びができ、翻訳もできる文化財です。そのため、何百年もの間、国と国との関係を育む重要な役割を担ってきました。
慶應義塾大学と大英図書館が提供するこの3週間のコースでは、ヨーロッパと日本の書物が文化交流を促進した歴史、それがデジタル時代にも続いていること、そしてこの交流がいかに重要であるかについて学びます。
旅する書物の歴史に触れる
まずはじめに、16世紀以降、ヨーロッパと日本の間で書物がどのような旅をしているのかを探りましょう。
ヨーロッパと日本の書物の印刷様式を比較し、イエズス会の宣教師が果たした役割を知ることで、書物がどのように伝播したのかを学ぶことができます。
旅する書物と旅の書物の豊かな遺産を探る
Week2とWeek3では、旅する書物が個人や社会、そしてヨーロッパや日本の文学にどのような影響を与えたかを理解します。
貴重書や図版の重要性を説明するほか、過去の読者やコレクターのことを知ることができる、書物に残された痕跡をたどる方法を紹介します。
最後に、日本とヨーロッパで書かれた旅行記を紹介します。旅行記は、普段経験することのない世界に私たちを誘います。そしてそれが、その後の大きな文化交流のきっかけとなっていることを学びます。また、デジタル時代におけるモノとしての本の在り方についても考察します。
専門家とともに歴史の知識を深める
このコースは、自国はもとより海外でも定評のある慶應義塾大学と大英図書館が共同で制作しています。
両者の豊富な資料と長年の友好関係により、ヨーロッパ文化、日本文化、そして書物がどのように両者を結びつけたのかについて、理解を深めることができるでしょう。
謝辞
このコースに貴重な洞察を提供してくれた次の専門家に感謝いたします。
- Kristian Jensen, 前・大英図書館収書・司書部長、現・欧州研究図書館議長
- Karen Limper-Herz, 大英図書館 15・16世紀刊本部門・西洋ヘリテージ部門 リードキュレーター
- Hamish Todd, 大英図書館東アジアコレクション責任者
- Alessandro Bianchi, オックスフォード大学ボドリアン図書館、ボドリアン日本研究図書館長
本コースの翻訳は、慶應義塾大学理工学部外国語・総合教育教室助教の石川大智が担当しています。
※このコースは英語版もございます。英語版では海外の学習者との交流をお楽しみいただけます。
The English version of this course is available.
このコースは、日本とヨーロッパの文学、印刷、歴史の本に興味のある方を対象としています。特に、2つの異なる文化から生まれた貴重書を比較して何を学ぶことができるかを探求したい人を対象としています。
このコースは、以下の関連コースと併せて受講することをおすすめします。
- 古書から読み解く日本の文化:和本の世界
- 古書から読み解く日本の文化:漢籍の受容
- 古書から読み解く日本の文化:和本を彩る和紙の世界