皆さんは「知的財産」のことをご存知でしょうか。海外での模倣品の問題とか日本の技術力の確保といった視点で、「知的財産」がマスコミに取り上げられることも多いですが、「知的財産」の話は専門的で、とっつきにくいと感じている人も多いのではないでしょうか。この講座は、専門的で難しいと思われがちな「知的財産」の話を、一般のビジネスマンが理解しやすいように、できるだけ簡単に解説しようとするものです。
知的財産にはいろいろなものがありますが、本講座では、「特許」、「意匠」、「商標」を取り上げます。「特許」は、新しい技術的なアイデアを模倣から守り、イノベーションの種を育てていくものです。「意匠」は、消費者を魅了する魅力的な製品デザインを模倣から保護するものです。「商標」は、確固たるブランドイメージを築くために使われます。
本講座では、知的財産それ自体についての解説だけではなく、知的財産がビジネスの世界とどのように関係しているかにも焦点を当てて講義をします。
そこで、講座の前半では、まず知的財産とビジネスとの関係について説明します。知的財産の詳細に入る前に、まず産業界で何が起きているかを見てみましょう。第1週では、企業の経営戦略の文脈の中で、知的財産がどのように取り扱われているかについて説明します。次いで第2週では、知的財産の価値がビジネス上どのように評価されるかについて解説します。
講座の後半は、知的財産の法律的側面です。法律の専門家でない人でも理解し易いように、基本的な事項に絞って制度の全体像を説明します。また法律の条文そのものではなく、法律が実際にどのように機能しているのかに焦点を当てて説明します。まず第3週では、技術的アイデアに独占権を与える特許制度について説明します。最後の第4週では、製品デザインに独占権を与える意匠制度と、ブランドに独占権を与える商標制度について説明します。
Overview
Taught by
Kobayashi AkiraHiroshi and Hayashi Shigeki