講座内容
今日の社会は、情報通信技術の普及により、個人の様々な履歴、各種製造・販売データ、ネットワーク情報などの大量かつ多様なデータが簡単に集められるようになってきました。このビッグデータなど様々なデータを対象とする学問分野がデータサイエンスです。データサイエンスは多くの場面で注目されており、たとえば、様々な行動履歴に基づくタイプ診断、調査・アンケートに基づく顧客の需要予測、不良品の製造・機械の故障に関する予兆検知などに活用されています。
現在、データサイエンスはほとんどの分野で必要とされているにもかかわらず、データサイエンティストがかなり不足していると言われています。また、データサイエンスを専門的に学ぶ人でなくても、データに基づく意思決定の重要性を認識することが重要です。そこで、「数理及びデータサイエンスに係る教育強化拠点」の拠点校の一つである滋賀大学は「データサイエンス教育の全学・全国への展開」を目的として本講義を開講します。本講義の内容は文系理系を問わず、すべての大学生に学んでもらいたいものとなっています。さらに発展的な内容は「大学生のためのデータサイエンス(II)」で提供予定です。
この講義では、データの収集・加工・処理、データの分析、分析結果の解釈とその活用というデータサイエンスにおいて重要な3要素について紹介します。特に、理論的な手法だけでなく、様々な応用事例についても紹介しています。