日本史の古代から近代まで、各時代の個性豊かな専門家が、今ホットな研究の最前線をコンパクトに紹介します。暗記中心の歴史とはまったく違う世界の日本史を紹介します。 まずは、何はなくとも古代史。本講座では、大化改新、壬申の乱、長屋王の変、藤原広嗣の乱、恵美押勝(藤原仲麻呂)の乱、藤原種継暗殺事件、と7世紀から8世紀の有名な争乱と異変が新たな切り口で描きなおされます。中世は、摂関政治、院政、平氏政権、鎌倉幕府、保元の乱、承久の乱、と有名な政治制度と争乱。これも武士の時代と見られている中世を、貴族社会から見てみようというあまのじゃくな趣向です。つづいて近世(江戸時代)。普通、鎖国で外国との交流が断たれている時代と考えられがちですが、これを見なおしてみようという意欲的な試みです。そして最後が、近代。これはマリア・ルーズ号事件、教科書疑獄事件、司法官弄花事件、万歳事件、近文原野土地収奪事件、満州国国立競馬場創設、と聞いたことがないものが並びます。そこから現代の日本に直結する、どんな日本史像が描かれるのか。乞うご期待。