中国古典には、政治の基本や社会のあり方、為政者のあるべき姿など長い年月で培われてきた先人たちの英知や人間として生きる知恵が数多く収められています。
本講座では、数ある中国古典の中から、最も基本的な「論語」と「韓非子」を中心に取り上げ、幅広くリーダー論を論じている中国古典の原典の講読と解説を通して指導者の条件について考察します。
「論語」は儒教の始祖である孔子と彼の高弟たちの語録であり、中国古典の代表的な書物です。「論語」の特徴とはヒューマニズム(人道主義)の上に立っての「徳治」にありますが、論語の求める「徳治」とは何かについて、その時代的背景と共に孔子の考えていた思想から学び取ります。
一方で、「論語」に対極する古典として、人間の本性は悪であるという性悪説の上に立って「法」と「術」による統治の必要性を唱えた「韓非子」を取り上げ、性悪説の時代的背景への理解と共に、「法」と「術」による統治の考え方と思想を学習します。
講義では、このような「論語」、「韓非子」の二冊の対象的な古典を代表的なリーダー論の両極端の例として取り上げるとともに、様々な中国古典を通じて、現代におけるリーダーの条件について多様な角度から探求を進め、あるべき指導者像を描きます。
講義は第1章~7章の7つのユニットに分けられており、それらを4週で受講していただきます。第1週には第1章を、第2週以降ではそれぞれ2章分ずつ学習を進めて行きます。各章はそれぞれ1節~3節の3つの講義ビデオから構成されています。
また、受講される皆さんの学習成果を確認する目的で1章~7章の章ごとに確認テストを設けており、全7章終了後にはレポートに取り組んでいただきます。
Overview
Taught by
Moriya Hiroshi