ラボの概要
ネットワークエンジニアとして、クライアントからウェブサイトにアクセスできないという問い合わせを受けました。このクライアントは、AWS クラウド環境に 2 階層のウェブアプリケーションを持っています。このウェブアプリケーションは、"VPC-ALB" でホストされる Application Load Balancer (ALB) ノードと "VPC-Target" でホストされるウェブサーバー (ターゲット) にピアリング接続された 2 つの Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC) で構成されています。このクライアントから報告された問題を解決するには、このラボのタスクをすべてトラブルシューティングする必要があります。
取り上げるトピック
本ラボを修了すると、次のことができるようになります。
- クラウド内の通信におけるルーティングの設定ミスのトラブルシューティングに必要な要素を決定する。
- 高可用性アーキテクチャにおけるロードバランシングに最適なネットワーク設定を検討し、構築する。
技術知識の前提条件
このラボには、トラブルシューティングに必要なすべてのコンポーネントが含まれています。自分で解決することを目的としているため、トラブルシューティングのステップは提示されません。ただし、問題のトラブルシューティングに役立つヒントが、各タスクの最後に記載されています。また、ラボの実施にあたり以下を熟知している必要があります。
- VPC と ALB のすべてのコンポーネント
- トラフィックのフローが VPC に出入りする仕組み
- VPC 内のトラフィックを許可および制限する方法
- クライアントから ALB へのリクエストフロー
- ALB がリクエストをバックエンドにルーティングする仕組み
前提条件
このラボには以下のものが必要になります。
- Windows、Mac OS X、Linux (Ubuntu、SuSE、または Red Hat) のいずれかが搭載されているコンピュータを使用できること
- Chrome や Firefox などのウェブブラウザの最新版
アイコンキー
このラボでは、ガイドの特定部分への注意を促すため、さまざまなアイコンが使用されています。以下のリストは、各アイコンの目的を説明したものです。
- 注意: 注意のアイコンには、重要なヒント、コツ、ガイダンス、アドバイスが示される。
- 重要: "i" の円アイコンは、特記事項または重要な情報への注意を促す。
- ヒント: ヒントアイコンは、ヒントが記載されたトラブルシューティングガイドについて案内する。このガイドは、トラブルシューティングのステップで行き詰ったときにダウンロードして利用できる。
- 勧告: 特記事項または重要な情報への注意を促す。勧告を読み忘れてもサービスが停止したり、データが失われたりすることはないものの、特定のステップを再度行わなければならない場合がある。
- コマンド: 実行する必要があるコマンドです。
- 想定される出力: 出力のサンプルであり、コマンドまたは編集済みファイルの出力を確認するときに使用します。
手順の左側のセクションに表示されているリソース
- VPCALBID: ALB ノードがデプロイされている VPC の ID
- VPCTargetID: ALB のターゲットがデプロイされている VPC の ID
- WorkStationPublicIP: トラブルシューティングコマンドの実行に使用できるインスタンスのパブリック IP アドレス
- ALBTarget1PrivateIP: ALB の最初のターゲット (バックエンドインスタンス) のプライベート IP アドレス
- ALBTarget2PrivateIP: ALB の 2 番目のターゲット (バックエンドインスタンス) のプライベート IP アドレス
- SessionManagementWorkStationUrl: WorkStation インスタンスのセッションマネジメントコンソールの URL
- PrivateHostedZoneID: プライベートホストゾーンの ID