ラボの概要
このセルフペースラボ (SPL) は、モノリスウェブアプリケーションを AWS に移行する方法を学習することを目的としています。このラボでは、オンプレミス環境にホストされている 2 層ウェブアプリケーションのモデルが用意されています。このラボをとおして、AWS のさまざまな移行サービスを使用して、ラボの各層を AWS に移行します。
目標
本ラボを修了すると、次のことができるようになります。
- 移行する必要がある既存のウェブアプリケーションを調べて確認する。
- ウェブアプリケーションを AWS に移行する手順を理解する。
- AWS Application Migration Service (MGN) を使用して、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) でウェブ/アプリケーションサーバーをリホストする。
- AWS Database Migration Service (AWS DMS) を使用して、Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) でデータベースをリプラットフォームする。
- 移行したウェブアプリケーションをテストし、正常に移行されたことを確認する。
前提条件
このラボには以下のものが必要になります。
- Windows、Mac OS X、Linux (Ubuntu、SuSE、または Red Hat) のいずれかが搭載されているコンピュータを使用できること
- Google Chrome や Mozilla Firefox などの最新のインターネットブラウザ
技術知識の前提条件
このラボを問題なく進めるには、以下のサービスや機能に関する知識が必要です。
- Amazon EC2
- Amazon RDS
- AWS Identity and Access Management (IAM)
- Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC)
所要時間
このラボは、完了までにおよそ 120 分かかります。
アイコンキー
このラボでは、さまざまな種類の手順と注記への注意を促すため、各種アイコンが使用されています。以下のリストは、各アイコンの目的を説明したものです。
- コマンド: ターミナルから実行するコマンドを表す。
- 想定される出力: 出力のサンプルを表す。コマンドまたは編集済みファイルの出力を確認する際に使用する。
- 注意: ヒントや重要なガイダンスを表す。
ラボのシナリオ
ラボの初期設定では、オレゴン (us-west-2) の AWS リージョンに 2 つの EC2 インスタンスが作成され、そのインスタンスに 2 層ウェブアプリケーション (単純な在庫アプリケーション) がホストされています。これは、オンプレミス環境にホストされる標準的な 2 層ウェブアプリケーションをエミュレートしたものです。この初期設定の環境をソースインフラストラクチャと定義し、それを移行することにします。実際には EC2 インスタンスを使用してアプリケーションをホストしていますが、そのインスタンスを独自の環境で実行している物理サーバーや仮想サーバーのように見なします。2 層アプリケーションには以下のコンポーネントがあります。
- PHP と SQL の単純なアプリケーションを実行しているウェブ/アプリケーションサーバー (SourceWebApp)
- MySQL を実行しているデータベースサーバー (SourceDB)
以下の図は、ソースインフラストラクチャを表しています。
上記の図は、2 つのサーバーを使ってウェブアプリケーションを実行しているソースインフラストラクチャを表しています。1 つ目のサーバーはウェブ/アプリケーションサーバーで、2 つ目のサーバーはデータベースサーバーです。ユーザーは指定の URL からウェブアプリケーションサーバーにアクセスできます。このラボでは、ソースサーバーは Source VPC という名前の VPC 内にあるパブリックサブネットにホストされています。ソースインフラストラクチャは、ソースリージョンである us-west-2 にホストされています。
このラボにはターゲットリージョンのバージニア北部 (us-east-1) もあります。このリージョンを使用してソースインフラストラクチャを移行します。
このラボでは、以下の各層を AWS のサービスに移行します。
- ウェブ/アプリケーションサーバーを AWS MGN を使用して EC2 サーバーに移行する。
- データベースサーバーを AWS DMS を使用して RDS DB インスタンスに移行する。
以下の図は、移行を完了した後のターゲットインフラストラクチャを表しています。
上記の図は、移行後のラボの最終状態を表しているターゲットインフラストラクチャです。ウェブ/アプリケーションサーバーは EC2 インスタンスにホストされ、データベースサーバーは RDS データベースインスタンスにホストされています。また、ユーザーは、指定の URL からウェブアプリケーションにアクセスできます。ターゲットインフラストラクチャは、ターゲットリージョンである us-east-1 リージョンにホストされています。
<i class=“fas fa-sticky-note” style=“color:#ff6633”></i> 注意:
- このラボのアクティビティに必要なすべてのリソースの一覧が、この手順の左側に記載されています。
- ラボの一部のタスクでは、タスクを開始してから完了するまで 10~15 分待つ必要があります。
- 簡単にするために、ラボのインフラストラクチャでは、高可用性とプライベートサブネットの使用に関するベストプラクティスに従っていない場合があります。このラボでは、主に、移行のプロセスとサービスについて説明することを目的としています。ソリューションを AWS に移行する際には、AWS Well-Architected ベストプラクティスの信頼性の柱とセキュリティの柱に関するベストプラクティスに必ず従ってください。AWS Well-Architected の詳細については、こちらをご覧ください。