多様な和本の姿から日本の文化を知る
【お知らせ】このコースでは講師やファシリテーターが皆さんのコメントや質問にお答えするファシリテーション期間を不定期で設けています。次回は2022年11月28日~12月25日まで実施しています。ぜひコメントを書いて学びを深めていただけたら幸いです!
書物は文字と図絵を保存するための道具です。この道具によって、昔の人々の知識や経験など、非常に多くのものが現在まで守り伝えられてきました。しかし、書物は文字や図絵以上の情報を保存してもいるのです。書物は製作された時代の技術や流行などを、形態や装飾、あるいは文字のスタイルなどを通して伝えてくれているのです。古い書物を学ぶことによって、私たちは地理的領域、歴史的背景、製作に関わった個人や団体について学ぶことができます。
日本は中国で生まれた漢字を受容した、漢字文化圏に属する国で、書物の材料や作り方なども中国の影響を強く受けています。ところが日本の書物は、中国や朝鮮半島・ベトナムなどの漢字文化圏の国々とは異なる独自性を有しています。その特性の第1は形態の多彩さです。
慶應義塾大学の貴重書コレクションを紹介しながら、日本の古い書物の世界をご案内いたします。
講師:慶應義塾大学附属研究所斯道文庫
佐々木 孝浩・一戸 渉
※このコースは英語版もございます。英語版では海外の学習者との交流をよりお楽しみいただけます。
The English version of this course is available.
日本の書物の歴史に興味のある方に向けた入門コースです。日本の歴史や日本文学に関する基礎知識があると理解の助けになりますが、必須ではありません。 このコースは日本の書物関連シリーズの1つで、以下の2コースもあわせて受講することをおすすめしています。
- 古書から読み解く日本の文化―漢籍の世界
- 古書から読み解く日本の文化―和紙の世界
本コースは、視覚的な資料を多く提示しており、残念ながら視覚障害のある学習者にとって活用が困難なものを含みます。 コースビデオは日本語で話されており、英語と日本語の字幕が提供されています。