この講義は、生活者の視点で、社会や生活における「デザインへのまなざし」を深めていくことを目的としています。◯◯デザイナーといった職能で分けられたデザインではなく、生活者にとってのデザインとはどのようにあるべきかを考えていくものです。
デザインは生活の中に埋め込まれた意味であり技術や知恵です。デザインは身のまわりの環境を作り替える術、いかに良く生きるかを探る術とも捉えることができるでしょう。問題を発見、課題として精査し、最終的に目に見えるかたちや行為に、意味を与えて整えることがデザインであると私は考えています。それはプロのデザイナーだけの専有物ではなく、すべての人が持ち得る能力です。
前半では、今日の主流となっているデザイン論として「ユーザー中心主義」と「デザイン主導主義」の2つを取り上げて学びます。
後半では、領域を横断して活動する実践者の事例から、芸術やデザインによって生活環境を見直す知恵を考察していきます。
デザインへの先入観を捨てて、講義に参加し、多くのことに疑問を持ち、ボーダレスなデザインの世界を発見してください。みなさんの中にデザインのまなざしを培っていただき、日々の生活を真に豊かなものへと変えていただけたらと願っております。
※この講座は、インターネットだけで学ぶことができる、京都造形芸術大学 通信教育部「芸術教養学科」における授業「芸術教養講義1 デザインへのまなざし」を一部アレンジする形で提供しています。
http://www.kyoto-art.ac.jp/t/course/tenohira/
Overview
Taught by
Yamada Sayuri and Hayakawa Katsumi