はじめに
AWS CloudFormation Designer は、AWS CloudFormation テンプレートを作成、表示、変更するためのグラフィックツールです。Designer を使用すると、ドラッグアンドドロップインターフェイスを使用してテンプレートリソースを図示し、統合された JSON および YAML エディタを使用して詳細を編集できます。新しい AWS CloudFormation ユーザーでも、経験豊富なユーザーでも、AWS CloudFormation Designer を使用すればテンプレートのリソース間の相互関係をすばやく確認し、簡単にテンプレートを変更できます。
このラボでは、AWS CloudFormation Designer を使用して、AWS CloudFormation スタックを作成します。Designer を使用して、リソースを追加して、基本的なパラメータ、マッピング、出力を編集します。Designer を使用してスタックの検証と起動を行い、実行されているスタックを表示します。その後、スタックを削除して、リソースをクリーンアップします。
取り上げるトピック
このラボを修了すると、次のことができるようになります。
- AWS CloudFormation Designer を使用して、簡単な単一インスタンスのスタックを作成する
- マッピング、リソースパラメータ、出力を追加して編集する
- スタックを検証して、基本的なテンプレートを保存する
- スタックを起動して、実行されているスタックとその出力を確認する
- スタックが不要になったら、削除してクリーンアップする
前提条件
このラボは、Amazon EC2 および AWS CloudFormation の入門レベルの知識があることを前提に進めます。
テクノロジーについて
AWS CloudFormation
AWS CloudFormation を使用すると、計画に従い、再現性の高い方法で、AWS インフラストラクチャデプロイを作成し、プロビジョニングできます。これにより、基盤となる AWS インフラストラクチャの作成や設定を行うことなく、Amazon EC2、Amazon Elastic Block Store、Amazon SNS、Elastic Load Balancing、Auto Scaling などの AWS 製品を活用して、信頼性が高く、非常にスケーラブルで、コスト効率に優れたアプリケーションをクラウドで構築できます。AWS CloudFormation では、テンプレートファイルを使用して、リソースの集合を 1 つの単位 (スタック) として作成および削除することができます。
AWS CloudFormation Designer
AWS CloudFormation Designer を使用すると、すべての有効な AWS CloudFormation テンプレートの内容を図として表示できます。JSON を読まなくても、テンプレートに含まれるリソースとその接続関係を簡単に理解できます。テンプレートの詳細を表示する必要がある場合は、統合された JSON テキストエディタを使用できます。
AWS CloudFormation Designer を使用すると、テンプレートを手入力でコーディングする時間を削減でき、AWS インフラストラクチャの設計にもっと多くの時間をかけられるようになります。AWS CloudFormation Designer では、新しいリソースをドラッグアンドドロップしてテンプレートに追加することや、リソース間の接続をドラッグして関係を構築することができます。AWS CloudFormation Designer では、JSON が自動的に変更されます。統合された JSON テキストエディタには、リソースプロパティ名の自動完了機能があります。
AWS CloudFormation Designer インターフェイスは複数のペインで構成されています。[canvas] ペインでは、テンプレートリソースの図が表示されるため、ひとめでリソースとその関係がわかります。テンプレートにリソースを追加するには、リソースを [リソースタイプ] ペインから [canvas] ペインにドラッグします。[JSON editor] ペインを使用して、リソースプロパティ、テンプレートパラメータなどのテンプレートの詳細を指定します。テンプレートを変更したら、ローカルファイルや S3 バケットにレイアウトを保存することができます。
AWS CloudFormation Designer では、スタックで実行中のリソースを表示することや変更することはできません。テンプレートの作成、変更、保存のみに使用します。
AWS CloudFormation Designer ツールのコンポーネント
以下は、AWS CloudFormation Designer インターフェイスの概要です。
1.ツールバー
ツールバーを使用すると、テンプレートを開く、保存する、変更の取り消しまたはやり直し、スタックの作成、テンプレートの検証など一般的な操作コマンドをすぐに実行できます。
2.[リソースタイプ] ペイン
[リソースタイプ] ペインには、AWS のサービス名で分類されたテンプレートリソースすべてが一覧表示されます。テンプレートはキャンバスにドラッグすると追加できます。
3.Canvas
[Canvas] ペインには、テンプレートリソースが図として表示されます。リソースの追加または削除、リソース間の関係の作成、レイアウト配置に使用できます。[canvas] で変更を行うと、そのテンプレートの JSON が自動的に変更されます。
4.JSON エディタ
JSON エディタで、リソースプロパティやテンプレートパラメータなどテンプレートの詳細を指定します。[canvas] で項目を選択すると、関連する JSON がエディタ上でハイライト表示されます。
5.ウィンドウに合わせるボタン
テンプレートの図に合わせて、[Canvas] ペインのサイズを変更するボタンです。
6.全画面表示または画面分割のボタン
AWS CloudFormation Designer の画面表示を変更します。[canvas] の全画面表示、[JSON editor] の全画面表示、[canvas] と [editor] の分割表示に変更できます。
7.[メッセージ] ペイン
無効なテンプレートを開く、検証する、無効なテンプレートにスタックを作成しようとすると、[メッセージ] ペインに検証エラーが表示されます。
