私たちの社会では、人間が作り出したものと、機械が作り出したものとの境界線がますますあいまいになってきています。生成 AI は、私たちがテクノロジーを使用してどのように創造し、デザインし、相互にかかわり合うかという点において、ターニングポイントとなるものです。しかし、そのしくみはどのようなものですか。新規性以外の利点は何でしょうか。また、どのようなリスクがありますか。
生成 AI のしくみはどのようなものか、そしてこのテクノロジーを単なるスタンドアロンのツールとして使用するだけでなく、協力的なパートナーシップの中で責任を持ってイノベーションと変革を推進する方法について、実用的にわかりやすくご紹介します。
- コースレベル: 基礎
- 所要時間: 2 時間
アクティビティ
このコースでは、ユースケースやデモンストレーションなど、実例に基づくプレゼンテーションを行います。
コースの目標
このセッションを修了すると、参加者は以下のことができるようになります。
- 人工知能、機械学習、3 種類の機械学習を定義する
- 機械学習アルゴリズムがどのように学習し、機械学習モデルを出力するかを説明する
- 従来の機械学習アルゴリズムと深層学習アルゴリズムの違いを理解する
- 人工ニューラルネットワークのしくみを説明する
- 識別 (予測) AI と生成 AI の違いを理解する
- 大規模言語モデル (LLM) がどのようにトレーニングされ、テキスト生成に使用されているかを説明する
- 基盤モデル (FM) の目的と重要性、およびプロンプトエンジニアリングとファインチューニングを利用して FM をカスタマイズする方法を理解する
- 拡散モデルがどのようにトレーニングされ、画像生成に使用されるかを説明する
- 生成 AI の実用的なアプリケーションについて説明する
- 生成 AI の責任あるインクルーシブな使用に関する問題を特定する
コースの対象者
このコースは以下のような方を対象としています。
- 技術者以外の方
- 技術に詳しい方
- 意思決定者
前提条件
なし
コースの概要
1. コースの紹介
このセクションでは、人工知能と機械学習の現状に関する全体的な背景を説明します。まず基本的な人工知能の定義から始め、その後、機械学習と主な 3 種類の機械学習 (教師あり学習、教師なし学習、強化学習) について掘り下げていきます。人工知能や機械学習がこれらによって実際に学習するしくみについて大まかに解説し、生成 AI を支えるテクノロジーである深層学習と人工ニューラルネットワークについて包括的に説明します。
- 人工知能とは
- 機械学習とは
教師あり学習
教師なし学習
強化学習
- 機械学習が学習するしくみ
- 深層学習とは
人工ニューラルネットワーク
- 識別 AI
2. 生成 AI
このセクションでは、生成 AI の最も一般的でよく知られている 2 つの形式、テキスト生成と自然言語処理、および画像生成と拡散モデルについて詳しく説明します。
- テキスト生成と自然言語処理
テキスト生成と自然言語処理の基盤となるのは、大規模言語モデル (LLM) です。LLM とは何か、またテキストに関する問題の解決において、LLM が従来の機械学習よりもどのように高度で効果的なアプローチであるかについて詳しく説明します。特に Transformer アーキテクチャに焦点を当てて説明します。次に、これらのしくみと、独自のデータを活用する実用的なユースケースに対応するための開発方法について説明します。このモジュールの最終パートでは、事前トレーニング済みの高性能 LLM にアクセスすることで、生成 AI の使用に向けた組織の導入コストを大幅に削減する基盤モデル (FM) についても取り上げます。
- 大規模言語モデルとは
- 従来のアプローチとの違い
- Transformer アーキテクチャ
- 条件付きテキスト生成
- 大規模言語モデル (LLM) の開発
- デモ: Amazon SageMaker JumpStart を使用した基盤モデル
- 画像生成と拡散モデル
動的な画像生成と画像合成は、特にこのセクションの焦点である拡散ベースのモデルの導入により、ここ数年で大きな進歩を遂げました。拡散モデルのしくみ、そして画像を生成するだけでなく、生成する画像の種類をユーザーが指定するプロンプトに基づいて画像を生成できるようにトレーニングする方法について説明します。
- 拡散モデル
- 拡散モデルのトレーニング
- 効果的な拡散モデル
- ノイズの予測と除去の改善
- 潜在空間
- テキストによる条件付け
- テキストに基づく画像合成
- デモ: Amazon SageMaker JumpStart を使用した Stable Diffusion
3. 生成 AI の実用的な使用
生成 AI は、消費者向けのアプリケーションを通じて広く注目を集めていますが、企業にとっての真の利点は、ビジネス向けのアプリケーションによるものです。従来の AI アプローチは以前から利用されてきましたが、生成 AI は、従来のアプローチでは不可能だった新しい可能性を広げています。このセクションでは、企業向けの生成 AI の実用的なユースケースについていくつか説明します。
- コンテンツ生成
- プロトタイピング
- データ分析
- コンテンツ分析
- チャットボットと仮想アシスタント
- 創造性の利点
4. 責任あるインクルーシブな AI
他のテクノロジーと同様に、AI にも誤用や虚偽表示の可能性があります。このコースの最後のモジュールでは、生成 AI を使用して責任あるインクルーシブな製品やサービスを構築する方法について説明します。
- 生成 AI の対象範囲
- 過小評価されている集団への影響
- 有害性
- ハルシネーション
- 知的財産
- 盗用と不正行為
- 業務内容に関する混乱
5. まとめ: 責任ある AI 製品とサービスの構築
コースのまとめでは、生成 AI への取り組みを続けたい参加者に次のステップが示され、AWS Training and Certification を通じて受講できるコースや Learning Pathway についても提案されます。